画像の古銭は上州鉛銭 『二十四文・じがみ山口』です。背にある長崎出島のような形の記号は「じがみ」と読み、この鉛銭を発行した山口家の商標だったそうです。山口家が扱った商品の内、「麻」にこの商標がつけられていたそうで、最高級の品質を示す証だったとのことです。この山口家があったのは群馬県の吾妻郡で、この鉛銭を発行したのは幕末から明治初期の山口六兵衛(初代六平)氏だと考えられています。
この上州鉛銭、状態も良く非常に気に入っております。上州鉛銭はよく流通したことで、摩耗が激しく、文字が不鮮明なものが結構あります。この鉛銭は面背ともほとんど摩耗なく、文字も明瞭です。たて約3.2㎝、よこ約1.6㎝で量目は約24.4gです。縦長の上州鉛銭が多い中、この鉛銭は横広の感じがします。色はかなり黒っぽいですが、鉛銭はその保管状況によって色合いが大きく変化するようです。製造方法は鋳造で、面の右側面・中央付近に湯口の跡が残っています。
上州鉛銭には『吉市堀吉』(吉田市左衛門・堀口吉右衛門)、『豊彦』(豊嶋屋/彦四郎)、『宮孫』(宮下孫兵衛)、『今善』(今井善兵衛)、『田清』(田中清六)などの人名や屋号を表示したものがありますが、苗字を略さず表示しているのはこの『山口』だけです。



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