売り主の責任 (その1)

 コインを販売する人には売り主としての責任があると思います。私が言っている"責任"というのは法律的な意味ではありません。私には難しい法律のことはわかりません。私が言っているのは、道義的な、常識人としての責任です。

 例えば、ヤフオクに自分の商品を出品しているのに、「購入時の状態表示は未使用でした」という説明をされている方がよくおられます。何と無責任な発言でしょうか?買い手はあなたがいつ、誰からそのコインを購入したのか知りません。今そのコインを出品しているのはあなたであり、買い手はあなたからそのコインを買おうとしているのですから、あなたがそのコインに自分の評価をつければ良いだけのことです。何故そう言わないのでしょうか?私にはわかりませんが、状態で文句が来たとき、「私が未使用だと言ったのではなく、私にこのコインを売った人が未使用だと言ったのだ」と言うためでしょうか?「説明文を見てください。どこにも私は未使用だとは言っていませんよ」という声が聞こえてきそうです。私が気になるのは、責任を第三者に押し付けよう、という姿勢が見え隠れすることなのです。

 同じようなことがスラブコインにも言えます。スラブの数字だけ表示して、自分の評価を書かないで販売する人が結構おられます。数字はあくまでスラブ会社の見解であり、私は販売者の見解も知りたいと思います。それがその販売者のレベルだと思うからです。MS64という数字に期待してコインを購入した人から「こんな状態でMS64ですか?」と文句が来ても、こういう人は次のように言うでしょう。「その評価は私がしたものではなく、スラブ会社したものですから。文句があるならスラブ会社に言ってください」。また、こういう人はスラブに偽物のコインが入っていても、平気で販売できるのかもしれません。「知りませんでした。PCGSがスラブに入れているので、私は本物だと思っていました。PCGSに文句を言ってください」。

 当たり前のことですが、私はこのサイトやヤフオクなどでスラブコインを販売する時でも、必ず自分の評価を表示します。同じPCGSのMS63でも、完全未使用品~美品+まで様々な状態表示をしてきました。私は自分の評価が正しくて、PCGSが出鱈目だと主張しているのではありません。多少はそういう気持ちもありますが(笑)、そのコインの販売者として、そのコインの状態を売り主の主観で表示する責任がある、と思っているだけです。その販売者の評価を「厳しい。信頼できる」と思うか、「妥当だ。こんなものである」と思うか、「甘い。信頼できない」と思うかは買主が判断し、その販売者と付き合うか否かを決定されれば良いのです。そういう意味でも、販売者が自分の商品に責任を持って状態表示をする、ということは大切なことだと思います。

 売り主の責任(2)では、「コインの返品」についてお話ししたいと思っております。

 

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コメント: 2
  • #1

    一分銀の山本 (金曜日, 01 5月 2026 20:52)

    こんにちは。
    まさにおっしゃっている通りだと思います。
    売り手にも得手不得手があるようで、例えば一分銀は得意でも南鐐ニ朱銀について質問しても「仕入れ先が言っていました。」とか、私ごときが見てもニセもの感満載の品でも「本物として仕入れている」とかは、確かにあります。
    やはり最終的には自分のスキルを上げるしかないですね。
    それと信頼できる方「明日香古銭様とか」から購入するしかないですね。
    失礼いたしました

  • #2

    明日香津五(店主) (金曜日, 01 5月 2026 23:10)

    一分銀の山本様
    コメントありがとうございます。過分なお言葉を頂戴し、身が引き締まる思いです。誰にでも間違いや失敗はあるのですが、大切なことは『責任を取る』ことだけです。それをせずに『逃げよう』とするから、様々な言い訳や手段が必要になるような気がします。