売り主の責任 (2)

 今回は"返品・返金対応"についてお話をしたいと思います。今回も法律的なことは私にはわかりません。あくまで、人として道義的な対応のお話です。

 例えば、真贋がよくわからないコインを、その旨を明記してヤフオクに出品し、1円スタートにした商品があったとします。「御入札者御自身の目利きで価格を決めてください。」という意味ですね。この場合、この商品の出品者が素人か業者かにかかわらず、特に出品者に責任はないと思います。仮に商品が偽物だとわかっても、まあ世間でよく言われる"授業料"ですね。自分で値段を付けたわけですから。「画像だけではよくわからなかったんだ」という声も聞こえてきそうですが、そこまでを含んだネットオークションですから、意図的に画像に細工をしたなどの悪意が無い限り、出品者に責任は無いような気がします。出品業者の立場によってはこれでも問題になるかもしれませんが、知名度のある一流業者はこういう出品の仕方はされないと思います(笑)。

 しかし、やっぱり納得がいかないケースもあります。一部のコイン業者が自分のサイトに掲載している商品に対する"返品規定"です。業者によって表現や日数はさまざまですが、基本は「当店で販売しているコインは本物である。ただ、本物といっても、全ての人が同じ意見とは限らない」とした上で、返品は「1週間以内にお願いします」という立ち位置です。こういった規定は、「実物を見てすぐのクーリングオフ的な返品は認めますが、その後、そのコインが偽物だと判明しても返品は認めません」という意味に取れます。日本貨幣商協同組合に鑑定をしてもらうにしても、最低2ヵ月くらいはかかりますから、"8日以内の返品規定"には到底間に合いそうもありません。現実には、店の信用を重んじて返品に応じておられるのかもしれませんが・・・。

 「当店で販売しているコインは本物である。ただ、本物といっても、全ての人が同じ意見とは限らない」という主張は、ある意味真実です。でもそう言ってしまうと、身も蓋もありません。やっぱりどこかに一つの"基準"を設けないと購入者は納得がいかないと思います。当サイトでは、運営方針にも記載している通り、『日本貨幣商協同組合の鑑定書が付くかどうか』に置いています。私の主力商品は古金銀ですからPCGSを基準にするわけにはいきません。今までに何度も"本物"をcounterpart(写し、偽物)と判断されているからです。PCGSの古金銀に対する鑑定眼はそんなものです。もちろん、日本貨幣商協同組合の鑑定にも納得がいかないこともありましたが、そう言ってしまうと一部の業者が主張しているのと同じ、になってしまいます。ですから、当サイトで買われた商品(一部商品を除く)に日本貨幣商協同組合鑑定書が付かなければ、3ヵ月以内であれば鑑定料金も含めて御返金致します、とお約束しているわけです。本当は、何年たっても当サイトで販売したものに日本貨幣商協同組合鑑定書が付かなければ御返金するのが筋だとは思います。ただ、あまりに年月が経ってしまうと、コインの状態が変化したり、そのコインを本当に当サイトで販売したのかわからなかったり、さまざま難しい問題が出てきますので、"御購入から3ヵ月"をひとつの基準にしているわけです。

 わかっていて偽物を売るのは論外としても、わからずに"偽物"を売ることは誰にでも起こりうることです。一定基準のもとで、それが偽物だと判断されれば返品を認め、返金すれば良いだけのことなんです。私から見れば、日本中のほとんどの業者はお金持ちです(笑)。いろいろ理屈をこねて返品・返金から逃れようとするか、申し訳ありませんでしたという気持ちで返品・返金に応じるか、販売者の気持ちだけの問題だと思います。