私のお気に入りの一品 (8)

 今回御紹介する私のお気に入りの一品は、天保一分銀Rsです。両替商の包みから出たもので、天保一分銀の包み出しに特有の薄紫色から青紫色のトーンが付いた状態の良いRsです。もちろん未使用品ではなく、PCGSのAu58、美品+くらいでしょうか。画像を見るとかなり黒っぽく見えますが、実物はもう少しトーンは薄いです。技術やカメラの問題かもしれませんが、肉眼で見ると綺麗なトーンでも、画像を見ると、だいたい黒っぽく汚く写ります(笑)。

 御存知のように、Rsは天保一分銀の珍品です。浅井氏の『新・一分銀分類譜』のランクでは、RsはTqと共に最高ランクの1位となっています。確かに面T、背qの本座の特徴を備えたTq(組合鑑定書付)が存在するのですが、やっぱり違和感があります。Tqの存在を保留すると、『新・一分銀分類譜』ではRsが1番の珍品となりますが、私は違うと思っています。もちろん何の根拠もないのですが、やっぱり1番はStで、2番がRs、ここまでがいわゆる"珍品"かな、という感じです。Stは最近のオークションでは落札価格が100万円くらいです。Rsはそれと比べるとやっぱり少しは安いと思いますが、それでも天保一分銀1枚の価格としては、StとRsが飛びぬけて高価であることは確かです。